働くうえでの悩み。
働く時間については、合意した雇用契約の内容に則る予定でいます。いまは、それより重要なポイントではないかと考えているものがあります。それは、セルフブランディング。
後天的に身につけた愛想
私は高校生くらいまでは基本的に愛想とは無縁の人間でした。もともと愛想という概念はなく、視力の問題も相まって目つきが悪く、小中学生の頃はガンつけてくんじゃねぇよ系の因縁を付けられたこともしばしば。愛想がよくない人間から「愛想よくしろ」という不愉快な命令をされた続けたことに気分を害し、さらに愛想から遠ざかったことも、しばしば。
そんな私も、大学生になった頃からからはしゃぐ時間が増え、それに伴って少しずつ愛想を使いはじめることができるようになりました(あくまで、一部環境からそろりそろりと)。
「出会う人や付き合う人が増えて世界が広がる」と気づき、そこから無愛想時代を反省するかのように「話しかけやすいオーラを出す」「声をかけるか迷ったら自分から話しかける」を進めていきました。
そんなこんなで、就職をする頃には何とか最低限の愛想はできるようになったつもりです。
厄介者への対応

新卒時代はとにかく必死。おぼろげな記憶ながら、営業職だったこともあり営業スマイルもやっていたことでしょう(引き攣っていたかもしれないけれど)。
その後の会社では、今でいう心理的安全性が確立された環境や、逆にそれが全くない状態も経験しました。色々なタイプの人間も見ることになりました。
そこで思ったこと。
気難しい人にみんなめちゃくちゃ配慮してる。
何人か出会ったこの「気難しい人」はポジションが高めだったり低めだったりいろいろで、よく分からないスイッチで急に怒り出したりするため、その人へのコミュニケーションはとても気を遣われていました。
一方、目標数字を達成するなどの成果は出していることが多く、問題となっている状況は静観されることがほとんどでした。
周りが大人対応をする人であればあるほど、その人にとって居心地のよい環境が整備されていったように感じました。
自分がスレた
とある会社員時代に異動があり、どちらかというと配属後のポジションというよりもその際のやりとりに失望して、その後「負のオーラ」を纏いながら数年働きました。「負のオーラ」というのは、具体的には「ほぼ笑顔なし」「主体性とテンション低め」「批判的」などです。
ガンを飛ばしてやろうという気持ちはなかったはずですが、おそらく周りから「暗くなった」「スレた」みたいな感じで見られていたと思います。
異動後の就業については、結局業務自体はあまり好きになれなかったものの、温かい心を持つ常識人の同僚に恵まれました。
少しずつ成果を出して褒められることが増え(それがマネジメント戦略だったのかはさておき)、調子づいた私は「この仕事をするためにこの会社に入ったわけじゃないんですけどね」という態度を隠す気もない状態でした。
そんな気難しい状態になっている私に対し、どうやったらこの部門にいながら希望業務に近いことができるかを一緒に考えてくれたり、決まった範囲の中でできる限り要望に応じようとしてくれたり。同じチームの人は労力をかけてくれていたと思います。
実際にその後、ある程度の業務内容・業務量を自分の希望通りに調整できるようになり、プライベートや複業も充実させ、「こんな生き方もいいな~」と思いはじめていました。
ところが、ある日よぎるのです。
「これってまさか…。」
愛想再開
「気を遣われている?」という気がして恐る恐る同僚に聞いてみると、やはりそのようでした。どうやら「仕事に燃えるタイプじゃなさそう」「残業したくなさそう」「範囲外の仕事に積極的じゃなさそう」な感じを周りに与えていたようです。
指摘された内容が当たっていなくもないのですが、直近まっとう過ぎる同僚と過ごしていたため自分の人間レベルが低く思えました。「このままではいかん!」と、ちょうど転職も考えていたので、新しい職場では愛想や主体性を意識して働くことにしました。
結論、失敗。
・まあまあシリアスな場面で「ふふふ」と笑い飛ばしたことでメンタルが強いと勘違いされ、「(他の人とは違って)言い方に気を遣わなくてよい人間」とみなされ、謎の口撃を受けはじめる。
・「いつもへらへらしている」という印象になり、社会経験が浅い年下からも舐められる。
・気難しい人に頼めない依頼が自分に降ってくる、「これはさすがに私じゃないだろ」レベルの雑用が来る。
まったくうまく使えなかった、むしろ逆効果だった気がする愛想と主体性。うすうすそんな可能性もあるかなという賭けではありました。
前職でも善意でやった主体的行動が悉く裏目に出ている人、見たことある。うん、あるもの。
さて、セルフブランディングはどっちで行くか

「気難しい印象を与えておくことで厄介ごとを頼まれにくくなるので、もともとの仕事に集中できてパフォーマンスは上がりやすいのではないか」
これが、行き着いた少し悲しいひとつの結論。この考えをエピソードと共に知り合いに話したところ、同じことを感じていたとのこと。賛同者がいて嬉しいような、安心したような。
しかし、「さすがに冷たすぎたかな?」などと気にしていると、心の細胞が死んでいく感じもします。
どうすればいいのか。捻りだしたのがこちらの行動指針です。
・仕事に関係するもので、「これに関しては自分が一番!」というスキルを持つ、磨く。(自分の役割や存在意義の確立・醸成)
・取り組んでいる仕事や今後の予定を周りと共有。(関係者と各タスクの進捗、優先度・緊急度のすり合わせ。「あの人いま何やってるのかよく分からないし、これ振っちゃえ」を減らす。他部門からの感想や提案は歓迎)
・主体性は、自分が前向きに取り組めるキャパの範囲で発揮する。(精神的かつ時間的なバランスを保つ)
大企業での就労経験はなくイメージも湧かないので十数名~数十名規模の企業を想定したものですが、プロ同士が尊重し合って気持ちよく働けるのがいいなと思います。言ってしまえば、愛想よくしておかないと…なども考える必要がない状態が理想。
次に就業する会社は企業文化や職場環境を作っていくフェーズでもあるので、過去の失敗を踏まえながら、いまの最善で取り組んでみたいと思います。